はじめに
車を所有する際に気になるのが税金や維持費の問題です。特にカーリースを検討している方は、「自動車税はどうなるの?」「月々の支払いに何が含まれているの?」といった疑問をお持ちではないでしょうか。本記事では、カーリースにおける自動車税(種別割)の取り扱いや、含まれる諸経費・維持費について詳しく解説します。
カーリースと自動車税(種別割)の関係性
自動車税(種別割)とは何か
自動車税(種別割)は、毎年4月1日時点で自動車を所有している方に課せられる税金です。車種や排気量によって税額が異なり、普通乗用車の場合は年間29,500円〜111,000円程度になります。軽自動車の場合は「軽自動車税」となり、年間10,800円が基本税率です。
この税金は、自動車の所有者(車検証上の所有者)に対して課税されるもので、毎年5月頃に納税通知書が送られてきます。
カーリースの場合、自動車税は誰が払う?
カーリースの場合、車検証上の所有者はリース会社となります。そのため、基本的に自動車税はリース会社が支払うことになります。しかし、その税金はカーリース料金に含まれていることがほとんどです。
つまり、利用者が直接税務署や自治体に納税する必要はありませんが、月々のリース料金の中に自動車税相当額が組み込まれている形で間接的に支払っていることになります。
リース料金に含まれる場合と含まれない場合
カーリース会社によって、自動車税の取り扱いは以下のパターンがあります:
- 全額リース料金に含まれる場合: 月々のリース料金に自動車税が均等に分割して含まれているため、別途支払う必要はありません。
- 別途請求される場合: 年に一度、自動車税相当額がリース会社から別途請求されるケースです。
- 一部のみ含まれる場合: 基本税率分はリース料金に含まれているが、エコカー減税などの影響を受ける部分は精算されるケースもあります。
契約前に、自動車税の取り扱いについて必ず確認しておくことをおすすめします。
カーリースに含まれる諸経費について
基本的に含まれる諸経費
カーリースの月額料金には、車両本体価格の分割払い以外にも、様々な諸経費が含まれています。一般的に含まれる費用は以下の通りです:
- 登録諸費用:車の登録時に必要な費用(登録免許税、車庫証明費用など)
- 自動車重量税:車の重さに応じてかかる税金
- 自賠責保険料:法律で加入が義務付けられている最低限の保険
- 環境性能割:車両価格と環境性能に応じてかかる税金(旧:取得税)
これらの費用は初期費用として一括で支払うケースと、月々のリース料金に分割して含まれるケースがあります。
オプションとして追加できる諸経費
追加料金で以下のようなサービスを含めることができるプランも多くあります:
- 任意保険料:対人・対物賠償や車両保険などの任意保険
- メンテナンスパック:定期点検や消耗品交換などの費用
- 車検費用:2回目以降の車検にかかる費用
- ロードサービス:故障や事故時のサポートサービス
これらのオプションを追加すると月額料金は上がりますが、予想外の出費を抑えられるメリットがあります。
カーリース利用時の維持費について
リース料金に含まれる維持費
カーリースの基本料金に含まれる維持費は主に以下のようなものです:
- 自動車税(種別割):前述の通り、基本的にリース料金に含まれています
- 自動車重量税:車検時に支払う税金もリース料金に含まれます
- 自賠責保険料:強制保険の費用も含まれています
別途負担する必要がある維持費
一方で、利用者が別途負担する必要がある維持費もあります:
- 燃料費: ガソリン代やディーゼル代、電気自動車の場合は充電費用は利用者負担です。
- 駐車場代: 自宅や勤務先の駐車場代はリース料金に含まれません。
- 洗車費用: 通常の洗車費用は利用者負担となります。
- 消耗品の交換費用: タイヤやワイパー、バッテリーなどの消耗品の交換費用は、メンテナンスパックに加入していない限り別途負担が必要です。
メンテナンスパックの有無による違い
メンテナンスパックとは
メンテナンスパックとは、定期点検やオイル交換、消耗品の交換などの費用をあらかじめリース料金に含めておくサービスです。月々の料金は上がりますが、突発的な出費を抑えられるメリットがあります。
メンテナンスパックに含まれる項目
一般的なメンテナンスパックに含まれる項目は以下の通りです:
- 法定点検(12ヶ月点検、24ヶ月点検)
- オイル交換
- バッテリー交換
- ワイパーゴム交換
- タイヤ交換(摩耗時)
- ブレーキパッド交換
メンテナンスパックのメリット・デメリット
メリット:
- 突発的な修理費用の心配がない
- 定期的なメンテナンスにより車の状態が良好に保たれる
- 月々の支出が安定する
デメリット:
- 月々のリース料金が高くなる
- 使用状況によっては割高になることもある
- パックに含まれない修理は別途費用がかかる
カーリースと購入の場合の維持費比較
初期費用の違い
購入の場合:
- 頭金(車両価格の一部)
- 登録諸費用(登録免許税、車庫証明費用など)
- 環境性能割
- 自動車取得税
- 付属品・オプション費用
カーリースの場合:
- 契約時頭金(不要の場合も多い)
- 初回リース料
- デポジット(返還されるケースが多い)
初期費用は購入と比べてカーリースの方が大幅に抑えられるケースが多いです。
月々の支払い比較
購入(ローン)の場合:
- ローン返済額
- 自動車税(年1回の支払い)
- 自動車重量税(車検時に支払い)
- 自賠責保険料(車検時に支払い)
- 任意保険料
- メンテナンス費用
カーリースの場合:
- 月々のリース料金(税金や保険料を含む)
- 任意保険料(含まれない場合)
- メンテナンス費用(パック未加入の場合)
トータルコストで考える
一般的に、5〜7年の長期で考えた場合、以下のような傾向があります:
- 購入の方が有利なケース:長期間(8年以上)同じ車に乗り続ける場合
- リースの方が有利なケース:数年で車を乗り換えたい場合、初期費用を抑えたい場合
ただし、個人の使用状況や契約内容によって大きく変わるため、具体的なシミュレーションをすることをおすすめします。
カーリース契約時に確認すべきポイント
自動車税の取り扱いについて
カーリース契約前に確認すべき自動車税関連のポイントは以下の通りです:
- 自動車税はリース料金に含まれているか
- 途中で税制改正があった場合の扱い
- 契約終了時の自動車税の精算方法
これらを事前に確認しておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。
諸経費の内訳を明確にする
契約書にどの諸経費が含まれているか明記されているか確認しましょう。特に以下の点に注意が必要です:
- 登録諸費用の詳細
- 自賠責保険の有無と期間
- 任意保険の有無と補償内容
- メンテナンスパックの有無と内容
契約満了時の費用
契約満了時に発生する可能性のある費用も確認しておきましょう:
- 原状回復費用(傷や凹みの修理費用)
- 走行距離オーバー時の追加料金
- 再リース時の条件
- 買取りオプションの有無と金額
まとめ:カーリースの税金・諸経費を理解して賢く選ぶ
カーリースでは、自動車税(種別割)を含め、多くの税金や諸経費がリース料金に含まれていることが一般的です。このシステムにより、毎月定額の支払いで車に関する様々な費用を計画的に管理できるメリットがあります。
ただし、カーリース会社によって含まれる費用の範囲は異なるため、契約前に以下の点を必ず確認しましょう:
- 自動車税の取り扱い(全額含まれるか、別途請求されるか)
- 含まれる諸経費の範囲(登録費用、自賠責保険、重量税など)
- メンテナンスパックの有無と内容
- 別途負担が必要な維持費(燃料費、駐車場代など)
これらを理解した上でカーリースを選ぶことで、予想外の出費を防ぎ、計画的なカーライフを送ることができます。自分のライフスタイルや使い方に合わせて、最適なカーリースプランを選びましょう。
車の維持にかかる費用を把握して、賢く車を利用したいという方は、ぜひ一度プロのアドバイスを受けることをおすすめします。様々なプランの中から、あなたに最適な選択肢が見つかるはずです。
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